こんにちは! mnbd(@mnbbbbbd)です。
山口路子さんの「逃避の名言集」にはどんなことが書かれてるんだろう?
他の人はどんな感想を持ってるんだろう?
口コミが知りたいな……
実際に読んでみたので、その内容と感想をお伝えいたします。
本記事では、以下のことを知ることができます。
- 山口路子さんの著書「逃避の名言集」の感想と断片的内容
どのようなことが書かれているのか
本書は、「逃避」ということをテーマに、古今東西の作家や俳優らの言葉を集めたものです。
「人付き合い」や「家庭」、「仕事」など個別の11テーマを各章に分けて、さらに数個の名言が取り上げられる形です。
それぞれには、名言についての著者の意見や名言の主についての解説が書かれています。
また、最後は、「逃避」のまま終わるのではなく、「人生」からは逃げないための名言が書かれており、力を与えてくれます。
個人的感想
この世から嘘がなくなったら人間関係のすべては破綻するでしょう。
逃避の名言集 p.135
嘘=悪では決してありません。ただ嘘にはもれなく孤独がついてくる、とういことは覚悟しておくべきでしょう。
ついていい嘘と悪い嘘があるように思います。
嘘をつくことで人間関係が円滑になることはあると思いますし、相手がそれで気分がよくなってくれるならそれでいいでしょう。
しかし、嘘を抱え込むことで自分が苦しくなる、ここでいう「孤独」になっていく嘘はつくべきではないと思います。
自分が苦しくなる嘘は、人に感じ取られてしまうものだからです。
安吾は、なんの努力もしないで、たるみきった心身で、ただ法的に「妻」という地位を与えられて満足している人たちには「魂の問題」がない、と言います。それよりも貞操はゆるいかもしれないけど、自分の人生や欲望を考えるということをしている人たちのほうがはるかに「魂の問題」がある。ゆえに「罪」が少ない。
逃避の名言集 p.139
正義が問題になる昨今ですが、何が正しいのか、その基準によって違うことを考えさせられます。
欲望のために貞操がゆるいことを許容できるかと言われればそうではないですが、自分の人生や欲望について真剣に考えない人はよくないであろうと思えます。
人間の真価は、その人が死んだとき、何を為したかで決まるのではなく、その人が生きていたとき、何を為そうとしたか、である。
逃避の名言集 p.152
人間、何かと結果にばかり集中してしまうものですが、そのプロセスこそ当人のかけがいのないものであるし、人もまた応援したくなるのではないかと感じます。
自分自身がどうかと考えれば、何を為すなどと大きなことも考えられるほどではありませんが、そこを「逃避」することなく考えていきたいです。
総評
著者自身の苦悩についても書かれており、そのことから本書ができているようなので、一つひとつの言葉に重みを感じました。
実際に「逃避」することはなかなか難しいものの、本書を頼りに想像の中で楽になる部分があります。
また、私個人的には、知らない作家さんや俳優さんを知る機会にもなり、著者の注釈も面白く読ませていただきました。
まとめ
山口路子さんの著書「逃避の名言集」のご紹介と個人的感想でした。
以上です。
読んでいただきありがとうございました!