[読書感想]「時間の使い方」を科学する – 一川誠

読書

こんにちは! mnbd(@mnbbbbbd)です。

「時間の使い方」を科学するってどんなことが書いてるんだろう?
人はどんな感想を持ってるんだろう?

管理人

実際に読んでみたので、内容のご紹介と感想をお伝えします。

本記事では、以下のことを知ることができます。

  • 一川誠著「『時間の使い方』を科学する」の内容と個人的感想

どのようなことが書かれているか

時間というと、数値化されたことをイメージしがちです。

楽しいことをやっている時の時間は、あっという間ですが、嫌なことをしている時間は、時計が気になり、なかなか時間がたたないという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

実際に人間が感じる時間感覚というのは、数値で確認するものとは、大きく異なることがわかります。

本書は、そうした人間の特性を基礎心理学をもとに明らかにし、いかに有意義な時間の使い方をするかについて書かれたものです。

時間論のような難しいものではなく、人間の特性についての説明を交えながら、その実践法について説明してくれています。

個人的感想

とりあえず少し努力して目標となる状態に時間的に近づくことにより、取り組んでいる作業に積極的になれます。さらには、ある程度の労力をかけた後では、自我防衛機制に基づく「合理化」によって、その自分の取り組み自体を積極的に評価しやすくなるのです。

「時間の使い方」を科学する p.90

なかなか重い腰が上がらないことが多く、結果的に先延ばしになってしまうわけですが、とりあえず席につくとか、本を開くとか、手を動かすなど、やる気が起きてなくてもやってみることが大事なんだなと思いました。

この現象は「目標勾配」と言うらしいです。

「一連の変動が終わった直後におけるその対象についての評価は、その期間中に感じられた最も明確であった際の印象の強度と、最終段階で感じた印象強度の中間の強度になりやすい」というものです。この規則性は、総合的な印象は、最も明確であった際の印象強度(ピーク)と最終段階での印象強度(エンド)によって決定されるということで、「ピーク・エンドの法則」と呼ばれています。

「時間の使い方」を科学する p.171

印象的に何となくわかるもののではあります。

「終わり良ければすべて良し」というのは、生きる上でもいいモチベーションになるというか、今が苦しくても最終的に良かったと思えるような選択をしていくことが大事なかなと思えます。

私たちの認知的な処理に使える精神的資源([注意資源])は有限です。そのため、一度に多数の対象に注意を向けることができません。

たとえば、視野の中に目立つものがあると、そちらにほとんどの注意が引きつけられ、その処理に注意資源を使ってしまうため、他のことに注意が向けにくくなります。

「時間の使い方」を科学する p.103

注意資源の考え方は、今まで意識したことがありませんでした。

有限な注意資源を使い切ってしまい、時間を無駄にしていることが多いように思います。

対策としては、注意が向いてしまうようなものを目に見えるところに置かないなどが基本だとは思いますが、なかなか環境によってそれも難しいので、どのように対処するべきなのかわかりません。

総評

時間短縮を目指す人にとっては、新書レベルの分量でかなりオススメな本です。

人間の心理特性の解説から、その特性を踏まえた有効的な時間活用法まで余すところなく書かれています。

また、時間とは切っては切り離せない健康面についても書かれていますので、時間短縮が目的でなくても、生活の満足度を高めたい方にもオススメとなっています。

まとめ

「『時間の使い方』を科学する」の内容紹介と個人的感想でした。

以上です。
読んでいただきありがとうございました!